ABC

ま/間

距離をいう。「垂木間」、「根太間一尺五寸」など。
室町時代においては部屋の大きさを表すのに「ま」なる語を用いた。「三間のお座敷」とは三坪のお座敷のことなり。その頃畳敷なかりし故へ六畳敷といわずして三間と称した。
建物内の一周りのところ。

まいきり/舞錐

把手木を上下すれば柄は廻転して穴をもみあけるに甚便利なる錐。柄の下方には独楽形の錐ありまた上方には皮緒を通す孔あり。

まいど/舞戸

「開戸」に同じ。

まいさかしちりふねにのるもばかのらぬばか/舞坂七里船に乗るも馬鹿乗らぬも馬鹿

舞坂七里の灘を渡る船は危険であるけれど、船に乗れば速い。危険を冒す者も愚かであるが、 船に乗らず遠回りする者も愚かである…という諺。(浜松市西区舞阪(浜名湖の今切口)のこと?)

まいし/真石

玉石。

まいにねん たいこさんねん ふえごねん つづみはちねん ようはちねん/舞二年 太鼓三年 笛五年 鼓八年 謡八年

修業の難易をいう。

まいはだ/槇肌

檜の内皮を碎きたるもの。

まいらど/舞良戸

框の間に板を入れその表裏に幅一寸内外厚さ六分程の木を横におよそ小間返しに又はそれより離して取付けて作りたる戸。

まいらばめ/舞良羽目

舞良子を取付けた羽目。次を見よ。

まうち/間内

室内に同じ。

まえいた/前板

引出その他器具などの前方の板。

まえかくし/前隠

厠のきんかくしをいう。

まえかまち/前框

長襖建押入れの中棚の框をいう。

まえかざり/前飾

暖炉前の飾りの略称。

まえつつみ/前包

入母屋内側の屋根上に取り付ける横木。

まえながれ/前流

棟より前方の屋根の部分。

まえびき/前挽

木挽きの鋸にして長さ二尺幅一尺一寸程その歯前に向かい柄は屈曲する。

まえら/前羅

「まえびき」に同じ。

まがき/籬

透間を疎くつくりたる「かき」をいう。

まき/真木

ヒノキの古名。→ひのき

まきあがりつるわかば/巻上蔓若葉

蔓付若葉の巻き居る模様をいう。

まきえ/蒔絵

漆の技法。漆地の上に漆で文様を描き、金銀などの金属粉や色粉で蒔きつけたもの。

平蒔絵(シンプル)
  1. 絵漆で文様を描いた上に金粉を蒔きつける。
  2. 文様の上を磨いて仕上げる。
研出蒔絵(透明な漆で全体を覆う)
  1. 絵漆で文様を描いた上に金粉を蒔きつける。
  2. その上に透明な漆を塗って表面を塗り固める。
  3. 炭で文様の上を研ぎ出し、磨いて仕上げる。
高蒔絵(立体感のある絵柄に用いられる)
  1. 絵漆で文様を描いた上に炭粉を塗り金粉を蒔きつける。
  2. 文様の上を磨いて仕上げる。

まきかなもの/巻金物

「箱金物」に同じ。「合掌踏止巻金物」、「眞束下、梁釣巻金物」など。

まきくも/巻雲

雲の巻き居れる模様をいう。

まきだけ/巻竹

塗壁下地の竹をいう。それに縄を巻付けて塗る故にその名あり。

まきと/巻斗




【組物】肘木の一端または両端にのる斗。平面はやや長方形で成は方斗と同一。方斗の周囲に位置して(三つ斗組では枠肘木の端に置かれて) 肘木や丸桁を一方向にのみ受ける斗。 斗組の一番下の大きい斗(大斗)に対して巻斗や方斗は小さい斗(小斗/こます) 写真の下の図は、斗(ます)の部分的な名称。方斗が正方形なのに対し巻斗は長方形。

巻斗の加工中

まきはだ/槇皮

「まいはだ」に同じ。

まくいた/幕板

机などの甲板下にあり脚の間にある垂直なる板をいう。その他板周または他の構造物において横に長い板をいう。

まぐさ/木へんに眉

窓、入口などの上なる横木。 / 出入口やまどなどで上の荷重を支え、左右の壁体の柱を支持するためその上に渡す横木。古語では「目草」。

まぐさいし/まぐさ石

窓又は入口などの上に取付けた石。

まぐち/間口

家の前面の幅をいう。

まくばりたるき/間配垂木

大疎(おおまばら)垂木とも呼ばれる。垂木の空きが広いもので現在の一般住宅の多くがこの形式。→疎垂木、吹寄垂木、繁垂木、半繁垂木

まくら/枕

物を受ける短い木等をいう。

まくらさばき/枕捌


床柱などの位置において長押が見廻しになる場合にその留りの構造をいう。柱を取り巻くための長押の端に同大の木を取付ける。取付けるには「甲」の図の様に留として千切固めとする。「乙」の図の様に二方にのみ長押を廻らすことを片捌きという。最も簡略なるのは「丙」の図のようにすること。

まくらはかま/枕袴

「まくらさばき」に同じ。

まくらはさみ/枕挟

「まくらさばき」に同じ。

まくらばり/枕梁

梁などを受ける大梁。「しきばり」に同じ。

まごひさし/孫庇

庇の外へまた庇を付けること。

まごじいさん/孫爺さん

祖父、じいさんのこと。棟梁小池清にとって坂田歌吉は孫じいさん。曾祖父(ひいじいさん)と勘違いしていた。

まごしょうじ/孫障子

障子中に設けたる小なる障子をいう。あたかも戸中の潜戸の如し。

まごせん/孫栓

栓に差たる小栓をいう。例えばひよどり栓を尾垂木に差して更にこれを固めるために小栓を差すものとする。

まごびさし/孫庇

庇の又外にある小庇をいう。故にこれを「又庇」とも称す。寝殿造りにおいて、すのこ縁の所も孫庇の一例なり。

まさ/柾

「まさめ」の略称。

まさだて/柾建

側を下にして据えることをいう。例えば煉瓦敷きにおいて煉瓦の長さと厚さの方を上下にして敷くことり。

まさぶき/柾葺

板の横断面を長押挽きのようにして厚い方を下にして羽重にして漸々葺きあがるもの。

まさわり/柾割

厚一寸三分幅不同なる出来合いの木にして京阪地方の建具職の用いるもの。

まさつしきぶれーき/摩擦式ブレーキ

屋台の車輪を水平方向からブレーキパッドにて(レバーハンドルやジャッキで)押さえつけることによって制動するブレーキのことで、ドラム式ブレーキに比べて効きが甘くなる傾向がありますが、仕組みは至ってシンプルです。摩擦式のブレーキには、ブレーキパッドを左右の車輪の前後に付けるダブルブレーキとブレーキパッドを左右の車輪の前後のいずれがに付けるシングルブレーキなどがあります。

調整 (一例です)
1.Aのナット⇒Bのボルト⇒@のナットを緩めます。
2.ブレーキ軸の位置を調整します。(片効きしないように)
3.@のナット⇒Bのボルト⇒Aのナットを締めます。
4.Cのカラーで位置を調整します。(パッドを左右均等に)

まさめ/柾目

真直ぐの木理をいう。柾目は樹の年輪に直角なる表面に現れ、板目はそれ以外の面に現れるもの。

まじきり/間仕切

部屋の仕切りをいう。

ましゃくにあわぬ/間尺に合わぬ

間尺は工匠の語。作事の寸法をいう。

ます/桝

肘木の上部につく四角い部材。油や醤油をはかる升に似ていることから升、斗と呼ぶ。 →組み物

ますがた/桝形

斗形ともいう。柱、雲板、大瓶束、等の上に設けたる方形又は矩形の木なり。大斗、方斗、巻斗、鬼斗、延斗等の類がある。
曲堡すなわち武者溜りをもいう。
正方形の模様をもいう。

ますぐみ/枡組

障子、欄間等の組子を方形に組たるときにいう。
枡を組合わせたものをいう。「とぐみ」とも称す。

ますぐみだな/枡組棚

湯屋のどの衣服置棚の如く総ておよそ方形に仕切りたる棚をいう。

ますぐり/枡繰

とぐりに同じ。斗繰をますぐりとも読む。

ますつか/枡束

とづかに同じ。斗助けをますたけとも読む。

ますみ/眞隅

丸桁眞々45度に取り付ける隅のこと。

ますみ/真隅

同一勾配の屋根面が交わってできる稜。

ませ/限

劇場の桝の仕切りをいう。まがきに同じ。

まだぎほぞ/跨ほぞ

地獄ほぞに同じ。

まだらいし/斑石

伊豆賀茂郡より産出する凝灰岩の中班文ある石をいう。

まだるまき/間樽巻

土蔵壁塗の初より五六返目位に砂摺の上に塗る漆喰塗。

まちあい/待合

茶室では初座入りの前と中立後の休息の時の二度、茶室の外にある小建築物で待ち合わせる。これが待合。

まちほぞ/待ほぞ

敷居の端に空いた穴にして柱面に取付けたるほぞを差込むためのもの。

まつ/松

マツの語源は、貝原益軒『大和本草』の「まつはたもつの意、上略なり、 もともと通ず、久しく寿をたもつ木なり」が引き合いにだされる。他に、 神が降りてくるのを「待つ」という言い伝えからの説や、「持つ」「祭り」 などがある。おめでたく、神の依代として代表的な樹木である。
四季を問わず青々としていることから不老の象徴とされ、西洋でも長寿の象徴として 鹿やコウノトリとともに描かれる。
「松むかえ」は新春に松を立てて神霊の降臨を待ち鎮魂祈念する神まつり。「松 ばやし」は暗い夜や寒い冬が速やかに明るい朝や暖かい春に明けてゆくように はやしたてる芸能であり、初春の祝言として盛んに行われたという。「はやし」 には生やす、繁盛させるの意味であるが、芸能の囃子は繁盛幸福を促すおこない であり、相撲や万歳などのように二者ではやしたてるのも、彼らを天地陰陽の 象徴としてその円満な回転や和合によって現世に多幸がもたらされることを 祈願することに由来するという。
アマカツは、樹皮が赤褐色でクロマツに比べてどこか女性的なところから 「雌松」あるいは「女松」と称される。クロマツは、樹皮が黒褐色で 樹姿や針葉が男性的であるので「雄松」あるいは「男松」と称されている。
マツは、他の樹種が育たないような乾燥して痩せているような土地や潮風が 強いところでも育つことから、荒れ地や草原に最初に生えてくるのだが、 森林が荒廃していくときにも多くなる傾向がある。この優先種になるという 天然更新力の強さは、松材の価値が低く見られる一因になっているが、 樹齢二百年以上の老齢木は、スギ、ヒノキに劣らない銘木の評価を得ている。

まつえだべり/松江田縁

濃紺色の畳縁布にして上等品。

まつかわぶき/松皮葺

瓦葺中の最下等のもの。 平瓦を本葺のように並べてその接際に漆喰を小高く塗りあたかも丸瓦を伏せたようにしたもの。故遠くから望めば本瓦葺のように見える。

まつばがね/松葉矩

「がんぎがね」に同じ。

まっちゃ/抹茶

タンニン成分を減じるために茶の木に簀(す)屋根を掛けて直射日光を防いた葉を、新茶の季節に 摘み、これを袋に入れ、さらに大壺に入れて封をして初冬の頃まで保管する。 封を切り取り出した切りはを茶臼で挽いて粉にしたもの。これに湯を注いで飲用する。 この飲用法は、鎌倉時代に栄西禅師が伝えたとされ、この飲み方を基として 現在の茶湯が始められた。抹茶には薄茶、濃茶の別がある。煎茶とは異なる。

まっしゃ/末社

本社に付属し、その支配を受ける小社のうち、摂社に次ぐ格式を与えられたもの。本社の境内に置かれることも、境外に置かれることもある。→ちんじゅしゃ/鎮守社

まつだいどうぐ/末代道具

丈夫なる器物をいう。

まつぶせなわ/松伏縄

東京にて称する松伏縄は東京付近に産する株梠縄。

まつのきはしらもさんねん/松の木柱も三年

腐り易き木なれども、尚三年は持続するとの意。

まつのしたをくぐる/松の下をくぐる

門松の下をくぐる意にて、年をとること。

まつはすんにしてとうりょうのきあり/松は寸にして棟梁の機あり

「蛇は寸にして人を呑む氣あり」と同意。

まつはせんねん、たけはまんねん/松は千年、竹は萬年

不詳。「松・竹・梅」の「鶴は千年、亀は萬年」版だろうか。 松はたいへん長寿であるがゆえに、お目出度たく、縁起がよいことを形容している。他に「松の木柱に竹の垣」「松の実生えに白になるまで」など。

まつり/祭り

祈願祭、感謝祭、慰霊祭、記念祭、祝賀祭、夏祭り、秋祭りなど。 屋台や山車が曳き回される祭りでは、住民が主役となって祭りを 取り仕切り、娯楽的な性格も大きい。裕福な商人は経済的に祭りを支えてきた。

まつりとやたい/祭りと屋台

祭りは人々の願いごとを表すため、感謝を込めて神様をもてなす行事です。 さまざまな方法で神様を喜ばせるようにしますが、その行為や道具の一つとして屋台は存在しているのだと思います。 ですから、行為にしても道具にしても、神様に対して失礼のないことが求められてくるわけです。

屋台は質素であるべき、豪華であるべき、そういう決め事はありません。 ただ、「来年の祭りは今年よりも良くしよう」「最上のものを奉りたい」という人々の思いを打ち消せるはずもなく、 個性溢れる多様な屋台が作られるのではないでしょうか。

屋台は非日常を演出する装置です。めでたい日にふさわしく、気持ちのいい屋台が求められていると思います。

まど/窓

室内への光線を採り入れるため又は空気流通のために壁に設けた孔。

まどだいいし/窓台石

窓下に据付ける石にて水垂付のものなり。

まどかけ/窓掛

光線を加減するため又は、化粧のため窓に掛けたる幔をいう。

まどり/間取り

室の配置をいう。

まどわく/窓枠

窓周りの枠。窓の錘つきの枠は「箱枠」の名を有す。

まないた/まな板

まな板を使う国は日本・中国・朝鮮、箸を用いる文化圏とも合致しているらしい。 日本で使われ始めたのは平安時代以前で、「マ」は真とか優れたという意味、「ナ」は 魚・菜・肉を指したそうだ。まな板の形態は4脚付蒲鉾型・4脚付平面型・4脚付両面使用型・脚なしの4タイプ。寸法は90p×60p×15〜18p。樹種は柳、銀杏、桧、朴、桂など。 「まな箸」と共に儀式に関連あり。

まなげる

古語。釿目斫りをすることをいう。

まにあいがみ/間似合紙

襖等をはるにもちいることあり。その長さまたは幅が三尺にして半間に間に合う故その名あり。

まねきうでき/招腕木

招造屋根の小流の方を支える腕木。

まねぎづくり/招き造り

棟から一方の流れは他方より短くし、恰も眉庇の如くの造りかた。

まねきのき/招軒

招造屋根の小流の方をいう。

まねきむね/招棟

大棟より低い他の大棟を連結する下隅棟をいう。即ち高い屋根の隅棟の一部。

まばしら/間柱

柱の一尺五寸間位に立てる小柱。

まばらたるき/疎垂木

半繁垂木より垂木の空きが広いもの。→半繁垂木

まばらわり/疎割

垂木割りの一方。垂木間広き割り方なり、場合により一尺ま程のものあり。

まはん/間半

三尺をいう。
あるもののおよそ半分の意味。

まはんど/間半戸

普通のとのおよそ半分の高さの戸。半の字に拘泥すべからず単にせいの低き戸の意味なり。

まはんこししょうじ/間半腰障

普通の腰障子よりせいの低いものをいう。間半明障子など。

まびさし/眉庇

窓の上の狭い庇をいう。

まびろ/間広

幅半間よりは広い障子などにいう。

ままき/間巻

「まだるまき」に同じ。

まめじゃり/豆砂利

納豆砂利。直径6ミリ内外の粒が揃った化粧用の砂利。

まもの/真物

集成材ではない無垢、本物のこと。

まもの

麻綱、マニラロープのこと。

まや/眞屋

切妻屋根をいう。二方葺卸の屋根なり。

まゆ/眉

虹梁または破風などの下方の繰形をいう。出入眉、缺眉、薙眉、抉眉、弓眉、蛭眉など。

まゆかき/眉缺

眉を彫刻することをいう。「茅負眉缺致し」等。

まゆじゃくり/眉決

眉缺に同じ。

まる/丸

円形の模様をいう。波丸、雲丸などは波雲などを円形に傚って模様にしたものなり。

まるあしがため/丸脚固

半脚固などに対して普通の脚固を称す。即ち完全脚固なり。

まるあり/丸蟻

普通の蟻は三角形をなせども丸蟻は円形類似なるの相違あり。縁束などに用いることあり。

まるいし/丸石

差渡およそ一尺余の丸い石にて束下などに用いるものなり。丸石の大きさをいう。

まるがわら/丸瓦

半筒形の瓦。丸瓦には並丸、小丸、糸丸、利根丸、長丸、鍔丸、などあり。

まるかんな/円鉋

円い形に削るための鉋をいう。

内円

うちまるは棒形を作るための円鉋。

外円

そとまるは円溝を削るための円鉋。

まるざ/丸座

円い座金をいう。円形以外の座金をも円座という。図は輪郭に凸凹あれども丸座の性質を失わず。

まるた/丸太

皮を剥ぎたるままの木。長丸太、切丸太、磨丸太など。 / 杉や桧などの細材を剥皮したもの。

まるたさく/丸太柵

「丸太矢来」とも「丸太柵矢来」ともいう。末口三寸五分程の丸太を一間に付き八本位の割合に掘立柱として、根絡貫と通貫とで固めてつくる囲いをいう。丸太の間を横板にて塞ぎたるものを「裏板打丸太柵」といい、塞がざるものを「吹抜丸太柵」という。

まるたさくやらい/丸太柵矢来

「まるたさく」に同じ。元来「柵」は矢来の意味。

まるたやらい/丸太矢来

「まるたさく」に同じ。

まるどだい/丸土台

割土台又は付土台等に対して普通の土台をいう。完全土台の意味。

まるのみ/円鑿

木を弧形に穿つための刃をいう。円叩鑿、円突鑿。

まるばしら/丸柱

断面の円形なる柱。

まるまど/円窓

円形なる輪郭を有する窓。

まるみ/丸身

丸太を挽割りて作りたる板等に於いてその傍の弧形の部分を丸身という。

まるみいた/丸板

丸太を挽割りて作りたる板。その両傍には勿論丸身ありて板の中の下等なるもの。

まるめん/円面


まるてんじょう/丸天井

穹窿に同じ。

まるやね/丸屋根

半球体の屋根。

まわたし/間渡し

壁下地にして横に所々取り付ける竹小舞のこと。

まわしどみぞ/廻戸溝

縁側の出角において雨戸を廻すために敷鴨居の溝脇を一部削り取ることをようすべしその部分を称す

まわしびきのこぎり/廻挽鋸

木を弧形などに挽く場合に用いる鋸。その幅僅かに一寸内外なり。

まわり/廻

周囲をいう。

まわりかいだん/廻階段

各段の踏面は三角形類似にして段毎に方向を轉ずる階段をいう。

まわりこうらん/廻り勾欄

円形のところに造られる勾欄。擬宝珠をつけない造りかた。

まわりだん/廻段

段毎に方向を転ずる段。

まわりはしご/廻梯子

「まわり階段」に同じ。

まわりぶち/廻縁

天井と壁との交わる所に取付ける長い木。

まわりぶちなげし/廻縁長押

天井廻縁下にせっする長押。人により天井長押という。

まわりむね/廻棟

千鳥破風前包下などを繞り居る熨斗瓦の部分。

まんじゅう/饅頭

饅頭金物の略称。
土蔵のつぶをもいう

まんじゅうがた/饅頭形

亀腹をいう。
覆鉢をもいう。
環甲をもいう。

まんじゅうかなもの/饅頭金物

半球形類似の座金物をいう。門等に其例あり。

まんそういん/卍e院

page69 (
天沼俊一著 成虫樓随筆 続続 国立国会図書館デジタルコレクション)

まんど/まんどう/万度/萬灯

萬度(マンド)を仮組みしている写真です。
漆塗り金箔を施してあります。 (額と文字は大工が糸鋸で切り抜き)

まんどがく/萬度額



まんのじつなぎ/萬字繋

印度の卍じを繋いでつくる模様。図を見よ。



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