で/出
突出をいう。それより突出部の寸法をいう。であいかまち/出会框
「かけひきかまち」に同じ。であいぶち/出会縁
襖などの二つ合さる所の縁をいう。その一方に定規縁を付けて見え透かぬ様にする。てあしがくぎになる/手足が釘になる
寒気のために手足の冷えるをいう。てあしがぼうになる/手足が棒になる
手足の疲労して感覚を失うこと。てあたり/手当
手掛に同じ。てい/亭
園亭、あずまやの意。てい/汀
海浜の意。渚。ていし/庭祠
庭園内に祭祀する小祠であり、屋敷氏神、祖先の霊、家族の先祖の霊などの宗祖霊を祀る。神棚の延長とも考えられ、祠堂ともいう。ていしゅさんばいきゃくいっぱい/亭主三杯客一杯
客より主人の方が多く飲食するをいう。「亭主八杯客三杯」も同じ。ていしゅのすきならめくらねこでもななひきかう/亭主の好きなら盲猫でも七匹飼う
「亭主の好きな赤烏帽子」「亭主の好きな赤鰯」に同じ。てきりまらだしどうぐさがし/手切り魔羅出し道具捜し
大工の弟子を叱咤する語。てこでもいかぬ/手木でもいかぬ
手木は■(木偏に貢)杵なり、容易に動かぬこと。でこばこをひっくりかえしたよう/木偶箱をひっくりかえしたよう
小児の多き形容。てさき/手先
扉の釣元より最距りたる方をいう。二枚畳みの唐戸において枠に近い戸を釣元唐戸といい遠い方を手先唐戸と称す。またこれを略して「手先」ともいう。
土蔵の扉の縁は二三重に段を付けてあり其の段の数により手先二重もしくは手先三重の開戸前という。
斗組において最下の斗組より突出する斗組を何手先という。二手先三手先などは突出する組敷によるなり。
てさきかまち/手先框
扉の釣元より最距りたる竪框をいう。てさきからと/手先唐戸
蝶番にて軸元唐戸に取付けたる唐戸。ですみ/出隅
二つの壁等の出会いたある所の稜角をいう。てすり/手摺
元意は欄干の笠木架木を称したる。てすりこ/手摺子
手摺の竪子をいう。てすりまるた/手摺丸太
登桟橋の脇に取付けた丸太にして昇降者の手摺となるものなり。てい/亭
あずまやに同じ。旅館に同じ。
てい/邸
屋敷に同じ。ていし/手石
伊豆産青石の一つにして凝灰岩なり手石川付近にあるを以ってその名ありという。でい/出居
古昔客に対面する座敷は「出居」としょうしたるなり。即ち現今の応接の間に同じ。ていじゃく/定尺
柱材の長さは通常3メートルと4メートルのものが定尺材として市販されている。でいりまゆ/出入眉
抉眉とも称す。破風などの下方に付く繰形を眉と称す。破風板下の部分を細く繰った方をいう。ておの/手斧
釿に同じ。てかけ/手掛
手掛孔又は手掛金物の略称なり。てかけあな/手掛孔
揚板を外すとき指を入れるためそれに穿ちたる孔をいう。又火鉢などの側に穿ちある化粧孔をもいう。てかけかなもの/手掛金物
唐戸障子又は器具に取付けたる金物にして移動するとき指を掛けるに供するもの。これに孔を有するものと突出しえるものとの二種あり。図は孔を有するものにして揚卸障子の手掛金物なり。でかべ/出壁
他の壁面よりは少し出ている壁をいう。例えば蟻壁長押と廻り縁との間の塗壁を下の方壁面より出すことのある場合にいう。てきじゅん/適潤
埴土として適当な湿り気のこと。掌中に土を握り、暫くして土を放出したあと掌面に湿り気を感じる程度がよい。てこ/梃
重い物を動かすときに用いる鉄棒。でごうし/出格子
窓より外方に突出しえる格子。てっこつこうぞう/鉄骨構造
鐵にて骨組みを作りたる上煉瓦などにて壁を造るもの。てっしんせきちょう/鐵心石腸
志操の堅固なること。「鐵石心腸」も同じ。てつせいしゃりん/鉄製車輪
鍛冶屋さんで製作中の鉄製車輪。同径の 木製車輪に比べて安価に製作することが可能で、輪金が一体であるため輪締めは不要です。車輪の内部は空洞で プラスチックの粒が充填してあります。写真の車輪は焼付け塗装をして仕上げます。飾り金物を取付けると豪華な印象になりますてつせいぜんりん/鉄製前輪
木製の車輪は直径が小さくなると、大きな重量に耐えることが難しくなるため、鉄製の車輪を採用することがあります。てつだいにんそく/手傅人足
略して手傅ともいう。諸職人の手傅をする人足を称す。例えば左官職のためには漆喰をこね又は才取棒にて下より職人に渡すこと等の仕事に従事することなり。てつひご/鐵籤
窓などに竪に並べて取付けたる細い鐵棒。てっぽう/鉄砲
山の斜面などに生える樹木は真っ直ぐではなく緩いS字状に曲って生長することがあり、 その根元からおそよ6尺ほどの部位を言う(らしい。父によれば)樹木の曲った部分には 枝が生えないため節のない材料を木取りすることができる。よく乾燥させた上で、 芯去材として使用すれば狂いが少ないという。名前の由来はその形状が鉄砲に 似ていることから(?)。このような材料を鉄砲曲りともいう。樹木の曲った部分には枝が生えないため節がないと記していますが、芯の周辺以外には節がないということ(下の写真)。この板は屋台の野垂木(上の写真)に加工する予定です。