ABC

ぼいるゆ/ぼいる油

乾性油の亜麻仁油(あまにゆ)・大豆油などに乾燥剤を加えて煮沸し、乾燥性を高めた油。ペイント・印刷インクなどに用いる。

ほうおう/鳳凰

(彫刻)中国伝承の想像上の鳥。麒麟、龍、亀に並ぶ霊獣のひとつ。 端鳥(ずいちょう)のことで、雄を鳳、雌を凰という。 前は麟、後は鹿、首は蛇、尾は魚、顎は燕、嘴は鶏に似、 五色絢爛(五色の模様の羽を持つという)、声は五音に中り、あお桐に宿り、竹実を食い、れい泉を飲むという。彫刻図柄の組み合わせは必ずといっていいほど桐。

ほうおうはたけのみをくう/鳳凰は竹の実を食う

俗説。

ぼうかへき/防火壁

火災の延焼を防ぐために設ける耐火構造の壁。

ほうき/箒

竹穂、ホウキグサ、コウヤボウキ、シュロの皮と毛等を編んだものなどで作られる。 茶室用には単に装飾のものもある。

ほうきずり/掃摺

雑巾摺に同じ。

ほうぎょうやね/方形屋根

方形造りの屋根をいう。

ほうこうてんかいようじゃっき/方向転回用ジャッキ

ハンドル装置の付いていない屋台は方向転回が難しいため、屋台中央の中土台にジャッキを設置し、ジャッキベースを伸すことで屋台を持ち上げ、屋台の方向転回をするという方法を採用している屋台もあります
枠肘木の中央にあって、肘木を十文字に受ける部材。正方形で、一辺は巻斗の長辺の長さと等しい。

ぼうしゅうすな/房州砂

房州安房郡安布里村等により産出される白き細かい砂。

ほうしゅ/宝珠

石灯篭の最上部、葱の頭にも似た笠の上にのる球形の部分。九輪(くりん)、竜頭(りゅうとう)、 擬宝珠(ぎぼうしゅ)ともいう。宝珠は時代により形が異なる。古い時代のものは完満で尖らないが、桃山時代以降になると 尖り方が著しくなる。

ほうしゅばしら/寶珠柱

勾欄にある擬寶珠付の柱。

ほうじょう/方丈

禅宗寺院における長老や住持の住屋のこと。通常六室から成り、居住、接客、修行の機能を兼ね備えた。 / 維摩居士の室が一丈四方なのでこの名がある。禅宗では鎌倉時代には住職の居室や座禅の室を称したが、室町時代以後は 客殿など儀礼の室となり、塔頭では本堂を兼ねるに至った。禅家の方丈を茶人が茶室にうつし、四畳半の形式が生まれた。 のち、住職という人を意味するに至った(住職のことを方丈という)。

ほうじょうがたほんどう/方丈形本堂

禅宗の方丈にならった平面形式の本堂。

ほうそうげ/宝相華

平安時代に流行った文様。

ぼうすみ/棒隅

反りのない隅木のこと。

ほうたく/寶鐸

風鐸ともいう。

ほうづえ(ほおづえ)/方杖

眞束小屋組における斜めの受け木。

ほうたて/方立

窓や出入り口の縦枠や、内法の間に設ける戸の納りのための天井まで達せずに鴨居のところのでの小さな柱のこと。

ほうらいさん/蓬莱山

滋賀県の蓬莱山。/ 中国の東方海中にあり不老不死の仙人が住むという仮想の山、理想郷。

ほうと/方斗

【組物】大斗の上に枠肘木を設け、これを介して大斗上に乗る斗。平面は正方形。

ほうふん/傍吻

隅棟の端にある飾。その先にある稚兒棟には鬼龍子などの列がある。

ぼく

ぼく石(ぼくいし==火山噴火によって生じた溶岩の一種で庭石にする)のこと。

ぼく

的屋(てきや)の隠語で、縁日で樹木を売るか、草モノを売るかといいう場合の樹木。

ぼくどう/牧童

左は小池佐太郎の毛筆画習作。 手本にしたと思われる絵は
国立国会図書館デジタルコレクション『萬物雛形画譜』 の 1 に収載されています。


ぼくや

縁日の植木屋。

ぼくしょう/木商

植木屋。地堀屋の意。

ぼくこじ/木居士

樹木の外形や輪郭が人の体や顔に似ていること。米国には「リンカーンの木」があるという。

ほこぎ/架木・矛木

勾欄の笠木。矛(両刃の剣に長い柄をつけた武器)の形に似る。「高欄の 矛木の上歩み給ひ」[今鏡]
架木は円柱の形をしていますが、出来合いの製品を買ってくるわけではなく、手摺の棒のように木工用の旋盤機械を使って加工するわけでもありません。断面を正方形に木取った架木(上の画像)は、四角形→八角形→16角形→32角形に段々と加工することで円に近づけてゆきます。


下図は、唐様の須弥壇などの勾欄に用いる架木の蕨手の一例。
茨をもうけ、架木の先端は蕨手をなし、地覆に接するという決まりがあります。










ほごばり/反古張り

茶室の壁の腰張りの一種。手紙や古い書物や暦などで張る。

ほしあみ/干網

紋様の一つにして網を擴げたる形のもの。

ほしじっくい/星漆喰

屋根棟の熨斗瓦の目地に塗る漆喰をいう。

ほぞ

臍(へそ)。

ほぞ/

木と木を組み合わせる一方の突き出した部分をいう。凸のほぞに対して凹側は、ほぞ穴。ほず(遠州地方の訛り?)
ホゾの修理

ほぞ/

ほぞは木材を接合するときに一方の材に作る突起部のことです。他方には「ほぞ穴」が設けられます。屋台には、二枚ほぞ、重ほぞ、小根ほぞ、蟻ほぞ、扇ほぞ、横ほぞなど多くの種類のほぞが用いられています。


腰板の額縁の「ほぞ」の納め方 (留三枚ほぞ)
屋台には住宅のようなスジカイがありません。屋台にかかる横応力のほとんどは腰板で抵抗していると考えられます。従いまして、柱のほぞ(溝)に腰板の額縁部分がぴったり納まる必要があるわけです。ここに砂粒が付着した状態で屋台を曳きますと、振動によって砂粒が溝に入り込み、溝と腰板の隙間が(テコの原理で段々と)大きくなって屋台が揺れるような症状が現れますから、屋台にとって清掃は大事な維持管理であるといえます。

ほぞあな/ほぞ穴

ほぞを差し込むための穴。

ほそとの/細殿

古語。渡廊下に同じ。

ぼたんにからじし、たけにとら/牡丹に唐獅子、竹に虎

page11 引用 〜 「牡丹に唐獅子」と「竹に虎」とを併せ用いたのはいつ頃かというに、 拙者は研究不十分でよく知らないが、室町頃の蟇股内の彫刻等にはあるのだから (近江油日神社本殿向拝蟇股)、やはり鎌末か室初の頃かも知れない。江戸時代の俗謡に

誓願寺の和尚さん坊さんで、牡丹に唐獅子竹に虎、
虎をふまえて和唐内、内藤様は下り藤、
富士見西行うしろ向き、むき身蛤ばか桂、
桂は二階と椽の下、下谷上野は山かづら、
桂文治は噺家で、でんでん太鼓に笙の笛、
・・・・・・

というのがあるから、これで見てもこの頃の流行言葉の共存共栄や 同甘同苦を、とうの昔に実行していたのであろう。 何うせ獅子と虎では、一は獣王で一は亜獣王というところ。 共に歴とした存在である。江戸時代に於いては、「七福神」や 「松・竹・梅」の至「梅・松・桜」と共に、親しまれてどこにても 見出されたのであろう。 〜 引用終り
(
天沼俊一著 成虫樓随筆 国立国会図書館デジタルコレクション)

ぼたんにねむりねこ/牡丹に睡猫

絵の取り合わせ。

ほっきょう/法橋

「風神雷神図屏風」は、俵屋宗達の代表作で落款等はない。 尾形光琳の「風神雷神図屏風」(重要文化財)は、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を模作した作品で、 風神雷神図の下部両隻には、「法橋光琳」の墨書きと「方祝」の円印が見られる。
不覚にも「のりばし こうりん」と読んでしまったのだが、デジタル大辞泉の解説によれば、 〜 2 中世以後、医師・仏師・絵師・連歌師などに僧位に準じて与えられた称号。 〜 とのこと。

なお、酒井抱一の「風神雷神図屏風」は、尾形光琳の「風神雷神図屏風」を模作したとされる作品で、 その屏風の裏面へ表装として描かれた「夏秋草図屏風」が高く評価されている。

ほったて/掘立

柱の根が地中に埋まっているときにいう。

ほてい/布袋

七福神のひとりだが、唯一実在した人物で、中国唐代の禅僧で本名は契此(かいし)という。 布袋和尚は中国せっこう省四明山の托鉢僧で、腹が垂れ下がるほど大きく、いつも布の袋を下げた杖をかついで放浪したという。日常の生活用具から食料まで一切を袋に詰め、市に出て物を乞うた。子供を愛し戯れて遊び、吉凶を占ってはずれることがなかったという。人々は奇人の飄々とした行動に禅味を感じ、生前から弥勒菩薩の化身であるとした。マイトレーヤ。あらゆる企業の神。 日本には室町時代に伝わり、 袋の中に財宝が入っていて人に分け与えたことから、福の神に採りいれられ、笑う布袋を笑福などと解釈した現世利益をもたらす置物や床飾りがある。夫婦円満、家内安全の神様。

ほていのたわむれ/布袋ノ戯レ

左は小池佐太郎の毛筆画習作。 手本にしたと思われる絵は
国立国会図書館デジタルコレクション『萬物雛形画譜』 の 2 に収載されています。



ほね/骨

襖の下地で堅横に組んである木。壁において絹貼紙貼等の下地にして同様のものを壁枠という。

ほねしばり/骨縛

骨〆ともいう。襖などの最も下になる紙貼の多くは反古紙を用いる。

ほねしめ/骨〆

骨縛。

ほらかとう/洞火燈

木の縁がなくただ壁土で塗り廻した火燈。

ほらかとうぐち/洞火燈口

洞火燈付の出入口をいう。

ほらくち/洞口

床脇または壁にある孔で周りに木の縁かなく、ただ壁土で迫持形に塗ってあるままのもの。

ほらげた/洞桁

軒桁の外方にあり、桔木の上に乗り野たるきを承け居る桁。擴

ほらとこ/洞床

床の間の内部の隅を見せず、全て壁にすること。

ほらどこ/洞床

茶室の床の一種で、三尺しかない床の脇の方へ突き出し、四尺二寸の床とした床であり、 一尺二寸突き出た部分が洞のように奥まり、その天井左右、向隅を丸く壁で塗りまわしてあるもの。

ほらまど/洞窓

床脇などにある窓で木の縁がなく、ただ壁土で塗ってあるままの窓。その後ろに掛障子などを設ける。

ほりこみあげおろしかなもの/彫込揚卸金物

開戸または開障子の框面より突出せざる揚卸金物。

ほりこみさる/彫込猿

開戸または開障子の緊りのため框の上下に取付ける短い揚卸金物を猿といい、その框面より突出するものを彫込猿という。

ほりこみだて/堀込建

掘立と同じ。

ほりこみはこじょう/彫込箱錠

はめこみはこじょう。

ほりとい/彫樋

木を刳ってつくる樋。

ほりもの/彫り物

社寺建築、祭りの屋台や山車、城郭や邸宅などに付けられた彫刻は、仏像などと 区別するために「建築彫刻」「大工彫刻」「装飾彫刻」「付彫刻」「彫り物」などと様々 に呼ばれている。何であれ彫刻の主題が理解されなければ単なる装飾でしかないという。

彫栄堂さんをはじめとする彫り師に依頼して彫ってもらっています。
屋台彫刻の形状や寸法は、組子など構造部材との関連によって決ってきます。よって彫刻材料は、大工がそれぞれの彫刻の部位ごとに収まる寸法に木取りし、彫り師に支給するのが一般的になります。また、彫刻の下絵になる具体的な図柄は木取りした材料がないと描くことはできません。彫刻は彫刻材の板厚が厚いほど手間がかかります。彫刻の材料はケヤキを用いることが多いです。

ほりものし/彫物師

彫刻を職業としているが、芸術家の彫刻家ではなく、商売人の彫刻屋でもない。 かつて、大工が建築系の社寺彫刻師を兼ねていて、社寺彫刻のできる大工がいた時代があった。 その彫物大工から分業し、専業として木彫にたずさわるようになった彫師のこと。 屋台山車の彫り物や、建築物の装飾彫刻や、看板や文字の彫刻、ときには鯛焼きの木型を作るなどのサービスも提供している。 彼らは、神様から架空の動物まで自由自在に彫ることができる。しかし普通は仏像を彫ったりはしない(彫刻の題材としての本地仏などは除く)。 仏像を彫ったり、修理をしたりするのは「仏師」という異なるカテゴリーの木彫師が行う。

ほりもののうらめん/彫り物の裏面

彫り物は破風の曲線に合わせたり、ダボ穴を掘ったり、取り付けるための金具を取り付けたりします。


ホルムアルデヒド

37%の水溶液はホルマリンと呼ばれ、合板や塩ビクロス等の接着剤 に含まれる。放散したホルムアルデヒドは皮膚・目・鼻などの粘 膜を刺激し、高濃度であれば深部気道障害を招くという。発ガン 性に加えてアトピー・ぜんそく・神経症害を引き起こす疑いもある。 厚生省は1997年に30分平均で1立方メートルあたり0.1ミ リグラムというガイドラインを示したが、カルフォルニア州の室内 安全基準値は0.05ppm、外気の基準は0.1ppm。ち なみに臭気を感ずるが慣れてしまう程度であればおおむね0.2p pmである。 木質建材のホルムアルデヒド放出量はJISとJASに規格が定め られている。特類合板とT類合板に用いられるフェノール樹脂系接 着剤は小。T類合板に用いられるメラニン樹脂系は中。U類・V類 合板に用いられるユリア樹脂系は大である。なおタイプTと タイプUの価格差は10%に満たない。 塩ビクロスは接着剤のみならず原材料の塩ビモノマー自体も人体に 有害であるという。焼却すればダイオキシンが発生する。最近の壁 紙はホルマリン臭が薄らいでいるが、なかにはホルムアルデヒド不使用の壁紙もある。

ほろう/歩廊

板敷なしでただ敲いた土、若しくは式瓦などの廊下をいう。

ほん/本

大工の符牒。一のことだが拾とも兼用している。拾五や百五拾は本れで通じさせてしまうらしい。

ほんかわらぶき/本瓦葺

平瓦若しくは靭瓦と丸瓦を交互に用いて葺いた屋根を言う。

ほんきどり/本木取

反り木を挽割るときに凹方より凸方へ向って挽割りを 正法とするのを本木取という。

ほんけた/本桁

丸桁に同じ。

ほんさねばり/本實帳

床板などの張り方の一つ。

ほんじすいじゃくせつ/本地垂迹説

(10世紀)神と仏は形は違っていても元々は同じだと考える説。神仏習合思想(鎌倉時代)==神と仏が融合。

ほんしりん/本枝輪

雲枝輪、渦巻枝輪、などのような變形なものに対して、普通の枝輪を本枝輪という。

ほんしげわり/本繁割

垂木割りの一種にして垂木の成とその明きが等しい場合にいう。

ほんぞう/本草

紀元前一世紀頃の中国前漢の末期に見られた言葉。薬は草をもって本とする≠フ意。

ほんじすいじゃくせつ/本地垂迹説

神は、仏(本地)が人を救うために迹(あと)を垂れた(姿を現した)ものであるとする説。 たとえば大国主神(おおくにぬしのかみ)の正体は大黒天(だいこくてん)なので、 大国主の本地仏(ほんじぶつ)は大黒天ということになる。天照大神の本地仏は大日如来。
仏教建築の変遷は、ウキペディア「日本の仏教」がわかりやすい。

ほんでん/本殿

神はほんらい天空や山や海の彼方にいて、人々が礼を尽くして迎えると 「磐座(いわくら)」に降臨して饗応を受け恵みをもたらす存在であったが、 祭りが恒例化して神が鎮座するための建物が必要になり、作られた神座のこと。 神殿。→拝殿

ほんどこ/本床

書院造りや数寄屋造りにおける正式な床構えのこと。床柱は面取りの角柱、床框は 蝋色漆塗り、紋縁の畳床を基本とする。茶室ではあまり用いられない。

ほんとちょう・ほんどちょう/本途帳

建築工事の見積り・積算の根拠となる材料や労務の単価を記した帳簿。現代の「建設物価」や「積算資料」に相当。

ほんどう/本堂

寺院の中心となる建物で本尊を安置した仏堂をいう。

ほんなか/本中

規矩術の言葉。本中墨の略。

ほんはますさ/本濱すさ

本濱すさはすさ中最上等品で、色は淡黄色で漆喰の上塗りに用いる。

ほんぶき/本葺

銅板の本葺きは瓦葺に似せて瓦棒を設けて葺く。

ほんまる/本丸

城郭において、土塁・石垣・掘などで囲われた一画を曲輪(くるわ)といい、中心部の曲輪を本丸という。本丸には御殿といわれる殿舎や天守が建てられ、城主の居住と城の最後の守備が計られていた。→てんしゅ/天守

ほんみがき/本磨

光澤のでるまで磨いたものをいう。


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